鍼灸の効果や通院頻度について

目次

鍼灸の効果

「エビデンスに基づいた鍼灸治療」

東洋医学と聞くと「怪しい」や「本当に効果あるの?」と思われがちですが、近年では鍼灸に対するエビデンス(科学的根拠)の研究が進んでおり、多くの臨床研究に基づいて鍼灸治療が行われています。
当鍼灸院では、常に最新の鍼灸に関する効果の論文に基づいた治療を行う為に、質の高い効果を発揮することができます。

鍼灸の効果については、国際的に認められた医学ジャーナルにも多数の査読付き論文が掲載されており、鍼灸の有効性についてのエビデンスが確立されています。
例えば、実際の鍼灸治療でもよく用いられるツボ「足三里」は松尾芭蕉が「奥の細道」の道中でお灸を据えていたことで有名ですが、この足三里に鍼や灸で刺激すると胃腸機能が活発になる研究結果に関する論文が数多く掲載されています。
さらに、鍼灸治療が他の治療法と比較して有効性が高い症状があるという研究結果もあり、「(WHO)世界保険機能」でも鍼灸に効果が期待できる疾患について定義されています。

鍼灸は、主に疼痛の治療、スポーツ障害の治療、不妊治療、ストレスや不安の改善など、様々な症状に有効であるとされています。
また、鍼灸は、薬物治療に比べて副作用が少ないとされています。

鍼灸が効果を発揮する機序について説明すると、以下のようになります。

神経学的機序

鍼を刺激することで、神経細胞の信号伝達が活発化し、脳や脊髄などの中枢神経系を刺激します。
その結果、疼痛や不快感の減少、筋肉の弛緩、免疫力の増強などの効果を得ることができます。

組織学的機序

鍼を刺激することで、血流増加やリンパ流の増加を引き起こし、炎症や疼痛の減少、組織の修復などの効果を得ることができます。

化学的機序

鍼を刺激することで、身体内にある様々な生理活性物質(ホルモンや神経伝達物質など)の産生や放出が促進されます。
これにより、疼痛や不快感の減少、免疫力の増強などの効果を得ることができます。

これらは鍼灸が効く主な機序であり、これらが組み合わさって働いて効果を発揮することが考えられています。

鍼灸が身体に良い理由

免疫力を上げる

鍼灸による免疫力のアップには、複数の理由が考えられています。

まず、鍼灸によって自律神経のバランスが整えられ、ストレスや緊張状態が緩和されることで、免疫力が向上するとされています。
ストレスによって免疫力が低下することが知られており、鍼灸によってストレスを軽減することで免疫力が回復することが期待されます。

また、鍼灸によって血流が促進され、免疫細胞や栄養素、酸素が全身に運ばれ、免疫力が向上するとされています。
血流の促進によって、炎症や腫れを引き起こす物質が排出されることで、免疫力が向上するとされています。

さらに、鍼灸によって免疫細胞の活性化が促進され、免疫力が向上するとされています。
例えば、マクロファージと呼ばれる細胞が活性化されることで、細菌やウイルスに対する免疫力が向上するとされています。

また、鍼灸によってエンドルフィンと呼ばれる物質が分泌されることで、ストレスを軽減し、免疫力が向上するとされています。
エンドルフィンは、脳内で鎮痛作用を発揮する物質であり、痛みや不快感を軽減することで、ストレスを軽減し、免疫力が向上するとされています。

以上のように、鍼灸による免疫力のアップには、複数の要因が関与しています。

自律神経を整える

鍼灸によって自律神経のバランスが整うとされる理由は、複数あります。

まず、鍼灸によって交感神経と副交感神経の働きが調整されることが挙げられます。
交感神経は、身体を活動的な状態にし、ストレスを感じたときに優位に働きます。
一方、副交感神経は、身体をリラックスした状態にし、ストレスが緩和されたときに優位に働きます。鍼灸によって、交感神経と副交感神経の働きを調整し、自律神経のバランスが整うことで、身体全体の調和が保たれます。

また、鍼灸によって神経伝達物質のバランスが調整されることが挙げられます。
例えば、セロトニンという神経伝達物質は、気分の安定やストレスの軽減に関与しています。鍼灸によって、セロトニンの分泌が促進されることで、ストレスを軽減し、自律神経のバランスが整うとされています。

また、鍼灸によって血流が促進され、筋肉や内臓の緊張が緩和されることが挙げられます。
血流が促進されることで、酸素や栄養素が全身に運ばれ、筋肉や内臓の疲労が軽減されます。筋肉や内臓の緊張が緩和されることで、ストレスが軽減され、自律神経のバランスが整うとされています。

以上のように、鍼灸によって自律神経のバランスが整う理由は複数あります。

血流やリンパの流れを改善する

鍼灸が血流やリンパの流れを改善する理由は、以下のような要因が考えられます。

  1. 神経調節効果
    鍼灸によって刺激される神経反応により、交感神経や副交感神経のバランスが調整されます。
    交感神経の活動が抑制され、副交感神経の活動が増強することで、血管の拡張や収縮が調整され、血流やリンパの流れが改善されるとされています。
  2. 筋肉調節効果
    鍼灸による刺激により、筋肉の緊張が緩和されます。
    筋肉が緩むことで、血管やリンパ管の収縮が改善され、血流やリンパの流れが促進されると考えられます。
  3. 血行促進作用
    鍼灸によって局所的な微小出血が生じることがあります。
    この微小出血によって、局所的な炎症反応が起こり、血管拡張や血管新生が促進され、血流やリンパの流れが改善されると考えられています。

    これらの理由から、鍼灸によって血流やリンパの流れが改善されるとされています。ただし、効果の程度や効果の持続期間は個人差があり、また、症状や疾患によって効果が異なることがあります。

痛みの緩和

鍼灸による痛みの改善は、いくつかの理論に基づいて説明されます。

一つは、鍼灸によって身体の自然治癒力が高められることです。
鍼や灸は身体に刺激を与え、神経系や免疫系に働きかけ、身体の自然治癒力を高めることが知られています。この刺激によって、身体は痛みに対する防御反応を強化し、痛みの原因を排除するための自己修復力を高めます。

また、鍼灸は、痛みの原因に対するアプローチとしても効果的です。
鍼灸師は、痛みの原因に応じて適切な治療を行います。
例えば、筋肉の緊張や炎症に対しては、鍼を刺激して筋肉を緩めたり、血流を改善したりすることができます。
神経痛に対しては、神経を刺激して痛みを軽減することができます。
鍼灸療法には、痛みの原因に合わせて多くの種類の治療法があり、それらの効果は実証されています。

鍼灸は、薬物治療や手術などの医療手段と併用することができます。
痛みを改善するために、医師と協力して鍼灸療法を取り入れることで、治療の効果が高まることがあります。

ホルモンバランスを整える

鍼灸によってホルモンバランスが整うとされる理由は、鍼灸が身体の神経系と内分泌系に作用するためです。

鍼灸は、身体の自然治癒力を高める効果があります。
身体が自然治癒力を発揮するためには、神経系と内分泌系が正常に働く必要があります。鍼灸による刺激は、神経系と内分泌系のバランスを整えることができます。

具体的には、鍼灸によって交感神経と副交感神経のバランスが整い、ストレスや疲労によるホルモンバランスの乱れを改善することができます。
また、鍼灸によって血流が改善され、内分泌系に関係するホルモンの分泌が促進されることがあります。

さらに、鍼灸は女性の生理周期や更年期障害にも効果的とされています。
女性ホルモンのバランスは、女性の健康に大きく関わるため、鍼灸によってホルモンバランスを整えることができることが期待されています。

鍼灸に効果がある症状

「WHOが推奨する鍼灸に効果がある症状」

鍼灸は、疼痛、関節痛、神経痛、腰痛、頭痛、筋肉痛、不眠、うつ、ストレス、不安、消化不良、生理不順などの様々な症状や疾患に効果があるとされています。
また、鍼灸は、内臓の病気にも効果があるとされています。
例えば、胃腸の病気、肝臓の病気、腎臓の病気、心臓の病気、呼吸器の病気などに対しても効果があるとされています。

鍼灸の効果が有効とされる疾患群について、世界保健機関(WHO)は以下の通りです。

神経疾患

神経痛、麻痺、痙攣、自律神経失調、神経症、心身症、脳卒中後遺症、頭暈、肩こり

運動器疾患

関節炎、関節症、肩関節周囲炎(五十肩)、関節リウマチ、ぎっくり腰、頸筋強直、むち打ち症、捻挫、腱鞘炎、腰痛症、外傷後遺症。

循環器疾患

心悸亢進、高血圧、低血圧、動脈硬化症、動悸、息切れ。

消化器系

口内炎舌炎、歯痛、胃腸炎、胃アトニー、胃下垂、胃酸過多、胆石症、肝機能障害、肝炎、十二指腸潰瘍、下痢、便秘、痔疾患。

呼吸器疾患

風邪、風邪予防、咳嗽、鼻炎、偏桃炎、咽頭炎、気管支炎、気管支喘息。

泌尿器疾患

ネフローゼ、腎尿路結石、膀胱炎、尿道炎、前立腺肥大、陽萎(インポテンツ)遺精、性機能障害。

内分泌疾患

尿崩症、バセドウ病、糖尿病、脚気、痛風。

皮膚科疾患

皮膚炎、蕁麻疹、ヘルペス、おでき等。

産婦人科

不妊症、月経不順、生理痛、冷え症、更年期障害、妊娠悪阻(つわり)、胎位異常(逆子)、乳腺炎、乳汁分泌不全。

小児科

小児神経症(疳の虫、夜泣き症など)、小児喘息、虚弱体質。

眼科

仮性近視、眼精疲労、眼瞼縁炎(ただれ目)、麦粒腫(ものもらい)、結膜炎、弱視。耳鼻咽喉科

耳鳴、難聴、メニエール病、鼻炎、中耳炎、鼻血、副鼻腔炎。

鍼灸治療の通院頻度について

通院頻度の目安は「悪い状態に戻りきる前」

当鍼灸院の治療の通院頻度は、病状や目的によって異なりますが、「治療効果」を実感できる目安としてまずは5回程度通うことを推奨しています。
治療の間隔の目安は程度によって異なりますが、「悪い状態に戻りきる前」を目安に1週間に1回から2週間に1回程度の頻度で行います。
ただし、痛みや障害が重い場合は、週に2回以上、軽い場合は、3週に1回程度の頻度で行います。
病状が安定してきたら通院頻度を少なくしていきます。
症状が「悪い状態に戻りきる→通院」の繰返しが最も時間と経済的な負担がかかるために納得した効果を実感できない場合が多くなります。

また、鍼灸治療は、長期的な治療を必要とする疾患や障害に対しては、数週間から数か月の間、定期的に受けることが必要です。
一方で、短期的な障害や痛みに対しては、数回の短期治療で改善することもあります。

鍼灸治療の頻度は、治療師によって決定されるため、患者の病状や治療目的に合わせた治療計画を立てることが重要です。
治療計画は、初回を担当したセラピストから詳細な説明がありますのでご安心下さい。

治療効果が定着するまでの流れ

「良いバイオリズムを定着させる」

人間の身体には、ホメオスタシスや恒常性と呼ばれる身体を一定の状態に保とうとする機能が備わっています。
症状が軽度や早期の場合は、正常な状態へ戻り易いですが、重度や慢性化している場合はそのアンバランスな状態を維持しようとする力が強く働きます。
鍼灸治療を行うと身体が正常な状態へ戻ろうとしますので、常に正常な状態を維持できるように刺激を与え続けていくことがとても大事です。

もともと、人間には身体のバイオリズム(生体リズム)が存在する為、体調が良い時と優れない時があります。
鍼灸によって身体内のホルモンや神経伝達物質の分泌が調整されることによって、バイオリズムが整うとされています。
鍼灸によってエンドルフィンやセロトニンといった神経伝達物質が分泌されることで、身体のリラックス効果や痛みの緩和効果が期待されます。
これにより、自律神経のバランスが整い、睡眠の質が改善されたり、体温や血圧、心拍数などの身体のリズムが整うと考えられています。

健康な状態のバイオリズム

不調な状態のバイオリズム

このバイオリズムの波があることで、身体の状態は良くなりやすいですが、長い間、不調が続くとこのバイオリズムは小さい状態で一定の為、症状に変化がなくなかなか良くなりません。

慢性化している状態から急に快調へ向かうことはない


慢性化している場合は、症状が急によくなる事はほとんどありません。
症状が慢性化している場合は、2歩進んで1歩下がるような経過を経て身体の状態が少しづつ良くなっていくので人間が本来もつ恒常性やバイオリズムがしっかりと定着するまで詰めて通院してもらう必要がありますが、その状態が維持できるようになれば通院頻度は徐々に減らせるようになります。

鍼灸治療を継続した場合のバイオリズムの変化


回復までのイメージ

治療直後の状態を保ち、変化を定着する為に、悪い状態に戻りきる前に継続した刺激を身体に入れる事が大切です。

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