たまにはからだと向き合って -自律神経との往復書簡- 

雨の日が辛い…自律神経を整える方法

著者:堀江 (YI’N YANG GINZA)

普段は意識しないけど、何があってもいつも傍らで尽くしてくれる自律神経。

体調崩しやすいこの季節こそ、じっくり対話してみますかね。

目次

『拝啓 自律神経さま』

いつも本当にお世話になっております、また、大変ご無沙汰しております。

…いえ、いつもそばに居てわたしを支えてくださるのは存じておりますの。わたしがこうして何も考えず呼吸をして、美味しくご飯を食べて、眠りについて1日を終える…こんな暮らしを当たり前にしていけるのは、全部あなたがいてくれるおかげ。

あなたがいなければ、こうして息を吸う事もままならないんでしょ?知ってるわ。このカラダが滞りなく機能するよう働いてくれているのが、あなたなのよね。

…こんなに片時も絶える事なく尽くして下さいますのに、わたしってば本当に愚かな女。いつも調子が悪くなってから、やっとあなたの事を思い出すの。

首肩のコリと冷えは慢性的にあるけど、年明けに行った健康診断も大きな異常はなし。

そう、思い当たる特別な原因もないのに、身体の芯から疲労感が抜けなくて、風邪じゃないのにうっすら微熱気味(もちろん、例の感染症の検査もしたわ!けど、陰性!)。

気づけばいつも“疲れた…“って口癖気味だし、その上ここのところうまく眠れないから余計につかれちゃって…

たまに軽くめまいや火照りも。もしや、これがプレ更年期?!と思うと余計落ち込んじゃって。。

こんな時思い出すのは、いつもあなたのこと。

前もそうだったよね。仕事が立て込んでて、気づけば考えるのは常に仕事や会社のこと。寧ろ考えてないと不安になって、いつの間にか鬱っぽくなっちゃったあの時。その時初めて、あなたの事がこんなに大事なんだって意識したの。

そんなわけで、あなたに無理せず心地よくいて欲しくって、改めてお便りした次第。

何かわたしにできる事ないかしら。教えてくださると嬉しいです。

かしこ

拝復 忙しい君へ

やあ、久しぶり!…いや、君の言うとおり、いつもそばにはいるんだけどね。

近い程に、お互い当たり前になってしまっていつの間にかズレが生じる‥ってのは、どの世界でもある話さ。

信頼されてるから任されて(放置されて?)るんだな、と思いつつ、流石にそろそろ堪えてきてたところだったよ。

まあ、そんな事より、私が出したサインを、君がこうして気付いて受け取ってくれた事が一番大事な事だよ!

さて、今回、君の事を私が受け止めきれずにこんな事態になってしまったけれど、私の仕事も知っておいてもらえると、今後もう少しうまくやっていけると思うんだ。

自律神経のお仕事

一日が大きく昼と夜に分けられるように、私の仕事もざっくり2つに分けられるのは、君も聞いたことがあると思う。

人はこれらを交感/副交感(神経)と呼んでいるよ。

交感/副交感、どちらもわたしの一面で、それぞれがバランスを取り合いながら、君が“生きるために欠かせない事”をやっているよ。君の意図に関わらずにね。

例えば、君、今、これを読んでいる姿勢のまま、血液の流れを素早くしてくれ、って言われて、君の意志でコントロールできないだろ?

そういった、君のからだを生命体として維持するために片時も欠かせない、

  •  血液循環
  •  心臓などの内臓機能の調整
  •  体温調節
  •  分泌
  •  消化
  •  排泄
  •  生殖
  •  免疫etc..

について、私が整えているんだ。君のからだにいのちが宿っている限り。

そして、交感/副交感の使い分けだけど、

君が仕事に集中してたり電車に乗り遅れないよう走ったりするときは、活動に適した身体の状態になるように交感神経を、

ご飯を食べて眠くなったり、夜寝る前にごろごろとリラックスしてる時には副交感神経を優位にしているよ。

でも、どちらかの働きがあまりにも偏りすぎると、だんだんバランスが崩れてきて、今回の君みたいな、所謂“自律神経失調症”といわれる症状が出てくるんだ。

自律神経失調症の症状と原因

君は、慢性的な疲労感・微熱・めまい・火照り・眠りづらさ…を挙げていたけど、

他にも、

 ・動悸・息苦しさ・頭痛・手足の痺れ・便秘や下痢・頻尿

だったり、こころの面では

 ・イライラ・不安感・落ち込みやすさ・情緒不安定・集中力低下

…などの症状が出る人もいる。君も思い当たるもの、あるんじゃない?

バランスが崩れる原因はストレス・食生活・生活習慣など。

あと私の方も、年を重ねると副交感神経の働きが少しずつ落ちるので、交感/副交感のスイッチングがしづらいと言うのもある。

そこへきて、そもそも現代の生活スタイルが、いつでも活動モードの環境にできていて、より交感神経優位になりやすいんだ。

例えばさ、君、忙しくなるとずっと働いて夜中までPCに向かったり、忙しい中食事をあわてて詰め込んだり、やっとできた休日はNetなにックスとかで思わずドラマをノンストップで観てたら空が白んできた…とかだろう?

そうなると、こっちもいつもONモードで、更に副交感神経に切り替わり辛く交感神経が働きっぱなしに。でも、交感神経も永遠には働けなくて頭打ちになってくる。

すると今度は副交感神経ばかりが働くようになって、だんだん、低血圧、朝起き上がれない…等々の症状に悩まされるように。

更にこの副交感神経もそのうち頭打ちになり、今度は疲弊した交感神経モードに。。と、これが繰り返されて、自律神経失調症にまっしぐら、と言うわけさ。

そんなわけで、君に翻弄されすぎたのか、私も最近疲弊気味。もう少しお互い心地いい状態でいたいよね。

自律神経を整える方法

さっきも話したけれど、私の仕事は、すごい多岐に渡るよ。

なのでこれを整えてうまく回していくには、ある筋肉や特定の内臓…など身体の局所だけでなく、身体とこころを全体的に広い視野で見て、身体の様々な場所に働きかけていく事が必要なんだ。

会社経営を考えてみても、抜本的な改革が必要な時って、自社での努力はもちろん必要だけどさ、すぐ目に見える表面的な事を対策しても仕事がふえるだけで、大掛かりであればあるほど、第三者…例えばコンサルタントを入れてテコ入れしたりするだろう?

そしてコンサルタントって、経営の基本は当たり前に身についていて、如何に広い視野と深い洞察力で課題にあたるか、が、優秀なコンサルタントだと思うけど、からだに対しても同じだよ。

身体の機能・働きって、実は自分じゃほとんどわかってないよな?それを全体的に診るんだから、まずはプロの手を借りながら取り組んでいくのが早いと思う。そしてそこを起点に君自身で生活習慣や環境を整えて欲しいんだ。

あとは、“プロ”といっても色々いるけれど、、身体だけでなく、こころとの関わり合いを鑑みて全体を把握するには東洋医学が適しているかな。

東洋医学の思想で、心身一如って聞いたことない?身体とこころを分かたず、身体の部位・内臓や感情も含めて全人的に観ていくんだ。

例えば経絡、って聞いたことあるかなあ。

所謂“ツボ”はこの経絡上にあるんだけれど、これが身体中を縦横無尽に走っていて、それぞれ対応する身体の部位、内臓・感情がある、と考えられていたりするよ。

中でも鍼灸とかいいね。何でって?まず、気持ちいい(笑)!それだけで、副交感神経の回復に効きそうだろ?(いや実際、首肩の緊張が特に副交感神経の不調を招くからね)

そしてちゃんとした鍼灸院なら、首肩の局所だけにアプローチするんじゃなく、四診と言って全身の状態を包括的に診て、個人個人に合ったアプローチで一緒に取り組んでくれるはず。

鍼灸師は東洋医学・西洋医学両面の知識を身に付けた唯一の国家資格(※)だし、その点でも安心して任せられるな。

(※日本国内)

からだの心地よさを指針に

長くなってしまったね。

そんなわけで、君にお願いしたい事は、信頼できるプロの手でテコ入れしつつ、君が心地いいと感じる感覚をまずは思い出して!そこから君自身の生活習慣を見直していって欲しいな。

長い付き合いだし、調子合わないこともたまにあるけど、まあぼちぼちやってこうよ。じゃあまた!

君の自律神経より。

敬具

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