著者:高田 (YI’N YANG GINZA)
こんにちは!高田です。皆さま、いかがお過ごしですか?
6月になり、梅雨の季節到来!と思いきや、真夏日もあったりして、気温や湿度の変化に身体がお疲れではないですか?
湿度の変化が身体に影響しやすい私には、とても憂鬱な季節です。
鍼灸治療をうまく利用しながら、この憂鬱な季節を一緒に乗り越えましょう!
それでは、今回は、「めまい(眩暈)」についてです。
めまいとは?
めまいは、平衡感覚が障害され、姿勢の制御が困難になった状態のことを指します。
身体の平衡感覚は、身体の回転や移動を耳の内側にある前庭という場所で感じ取り、脳の一部や小脳に情報を伝え、姿勢を保とうと働きます。
つまり、めまいは、身体を起こす、座る、立つ、歩くなどという動作の中で、身体を適切な位置に保とうと働いている耳や脳(または視覚)のどこかでエラーが起きてしまい、うまく姿勢を保持できないことを言います。
めまいは原因となっている部位によって、耳の障害で起きる末梢性のめまいと、脳に起因する中枢性のめまいに分類されます。
耳の障害で起きる末梢性のめまい
周囲や自分自身がぐるぐる回る、揺れて傾く感覚になる。
耳鳴りや吐き気や嘔吐を伴うことが多い。
めまいの程度は強いが数日で治る。
良性発作性頭位めまい症、メニエール病、突発性難聴、内耳炎、前庭神経炎などでみられる。
脳に起因する中枢性のめまい
回転性は少なく、程度も軽いが、数日以上続き、持続的である。
この場合は、病院へ急ぎましょう、、、
めまいの治し方
ここまで、めまいについて、先述してきましたが、なんだか堅苦しい内容が続いてしまいましたね。
めまいと言えど、症状は多岐に渡り、場合によっては病院受診が必要となってきます。
そのため、病院で検査を受けてから、鍼灸治療を行うことをおすすめします。
病院では、基本的に点滴や内服の薬剤治療を行うのが一般的です。
また、安静に、ストレスを取り除いた生活をしましょうと指導されることと思います。
薬剤は、めまいの原因となっている耳の内側の循環改善に作用する薬や、神経障害改善に働きかけるビタミン剤の投与が多いですね。
単発的な症状にて、薬剤治療で症状が改善する場合もあれば、慢性化する方も一定数いると感じます。
そこで鍼灸治療とめまい症状の相性の良さについて話していきたいと思います!
めまいと鍼灸
薬剤治療は、めまいに限った話ではありませんが、狙った局所に対しての対処療法になります。
東洋医学的にめまいの症状を捉えると、
①肝陽の亢進による眩暈
怒りやストレス過多により、頭部含めた身体の上の方へ熱が上り、こもることで、頭部に影響し、めまいが起きる。
②痰濁による眩暈
暴飲暴食や過度の疲労により、身体の水分を巡らせる機能が低下して、身体内部に水分が停滞して、気(エネルギー)巡りが滞ることにより、めまいが起きる。
③気血両虚による眩暈
身体のエネルギーが不足して、頭部までエネルギー巡らせることが出来ず、頭部を十分養うことが出来ないために、めまいが起きる。
また、慢性疾患があると気血が消耗される。
これらのことから、東洋医学では、全身のバランスの偏りや、エネルギーが不足することによってめまい症状が出ると考えられていることがわかります。
生活習慣や食生活、日常のストレスなど、身体に及ぼす根本的原因を考え、取り除きながら、鍼灸治療を受けることで身体の変化を実感していただきたいです。
かかりつけ医さんに通いながら、治療も受けていただけますので、ご相談くださいね。
また、めまいの原因と言われている、耳の内側や脳の循環改善のため、耳周囲や首周囲のツボを使って局所治療を行います。
鍼灸治療を繰り返すことで、耳の周囲や頭〜首周囲の筋緊張の緩和を促し、めまい症状の改善を促します。
前回のコラムに詳しく書きましたが、鍼灸は自律神経の調整に有用なため、自律神経を整えることも症状改善の一助となります。
まとめ
今回は平衡感覚が障害されためまい症状に焦点を当てて、コラムを書いてみましたが、貧血や低血圧、ホルモンバランスなど、その他の要因によって、めまいが出ることもあります。
症状に捉われず、患者さまそれぞれの状態に合わせて治療できるのが、鍼灸治療の良いところだな〜っと、個人的にいつも思っています。
それでは、ここまで、読んでいただきありがとうございます。
お気軽に問い合わせ、ご予約お待ちしております!