関節痛に関する鍼灸治療の効果
コロナ後遺症やワクチン副反応の症状のなかに「関節痛」があります。一番多いのは倦怠感ですが、関節痛もコロナ後遺症やワクチン副反応の症状のひとつとされています。関節痛はコロナ後遺症やワクチン副反応に限らず鍼灸治療が有効です。
【ここまでわかった鍼灸医学 : 基礎と臨床との交流 慢性疼痛に対する鍼灸の効果と機序】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/56/2/56_2_108/_pdf/-char/ja
この論文は、鍼灸の学会で開催されたセミナーの書き起こしですが、鍼灸師が勉強する最先端の理論です。このなかで、慢性的な痛みで鍼灸治療が有効と考えられる疾患としては、慢性腰痛 、慢性膝痛、変形性膝関節症、慢性頚部痛、片頭痛、緊張性頭痛、顎関節症、線維筋痛症、関節リウマチ、癌性疼痛、 慢性術後疼痛、帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害、三叉神経痛、視床痛、幻肢痛があるとしています。様々な関節痛や痛みに鍼灸が有効であるという報告は多く、鍼灸で最も効果が上がるのは痛みの治療であるとされています。
【内臓痛・消化器機能・消化器症状に関する鍼灸の効果】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/51/4/51_4_466/_pdf
こちらは総説として、今まで研究されてきた内臓の痛みや消化器系の機能や症状に対する鍼灸治療の研究を総括し、分かっている事や予測として考えられることをまとめています。
そのなかで、特に吐き気 や嘔吐に対する検討が数多くなされており、その成果の一部はNIH(米国国立衛生研究所)による「鍼に関する合意声明」でも取り上げられ、鍼の効果として世界で認められた、としています。また胃炎などの原因とされる胃酸の過剰分泌に対する鍼灸治療の効果は、胃酸分泌を低下させるという結果が現状では支持されており、 胃潰瘍などの疾患に対して対症療法として鍼灸治療を推奨することは妥当である、としています。また手術が必要でない、腹痛を含む内臓痛に関して鍼灸治療を行うと概ね70%ほど内臓痛が軽減する可能性が示されたと報告しています。
この報告が示すことは、鍼灸で優れた効果を発揮する可能性が高いのは痛みに対しての治療であるという事です。コロナ後遺症やワクチン副反応による関節痛も鍼灸が有効です。
ベーシックな治療頻度としては、1週間に1度の鍼灸治療を2ヶ月ほど続けるとコロナ後遺症やワクチン副反応の症状が軽減されることが多いのが、YI’N YANGでの鍼灸治療の傾向です。
まずはお身体の状態を確認させていただき、どんな鍼灸治療の方法がフィットするかを治療経過をみながら施術者とご相談いただき、少しでも不具合なく生活できるようにみなさまを全力でサポートいたします。