今回は、肩こりの原因の中でも「身体疾患に伴う肩こり」について解説します。
「身体疾患に伴う肩こり」とは
「身体疾患に伴う肩こり」とはその名の通り、他に有する身体疾患の症状として現れる肩こりのことです。
このような肩こりを「症候性(しょうこうせい)肩こり」といいます。
症候性肩こりの原因となる疾患は、整形外科疾患・消化器疾患・外科疾患・循環器疾患・眼科疾患・耳鼻科疾患・婦人科疾患・歯科疾患など多岐にわたります。
このように様々な領域の疾患が肩こりを起こす可能性があるのです。
症候性肩こりの種類
そして、この症候性肩こりは大きく2種類に分けられます。
①頸部、肩、胸郭疾患による肩こり
②内臓の問題による肩こり
簡単に言うと、首・肩回りの関節や神経、内臓の問題も肩こりを引き起こす、ということです。
この症候性肩こりは、隠れた重篤な疾患を知らせるサインでもあるのです。
これが肩こりを軽視してはいけない大きな理由でもあります。
症候性肩こりの対処法
症候性肩こりが疑われた場合は、
①肩こりの背景にある原因疾患を的確に把握する。
②それぞれの原因疾患に応じた治療を行う。
ということを治療のポイントとしています。
そのためには、何が原因かを的確に見極め、肩こりの原因が推定できたら、原因疾患の改善を目的に鍼治療を行います。
そうすることで、原因疾患の改善とともに肩こりの軽減も期待できます。
鍼灸治療は、これら症候性肩こりにもとても効果です。
次回以降は、どんな症候性肩こりがあるか?どんな症状があれば症候性肩こりを疑うか?そして、症候性肩こりに対する鍼灸治療の効果をご紹介します。