今回は、胸郭（きょうかく）周囲の問題で肩こりを生じる疾患である【胸郭出口症候群（きょうかくでぐちしょうこうぐん）】について解説します。
目次
肩こりを生じる疾患である胸郭出口症候群とは
胸郭出口症候群とは、
「胸郭の狭い部分で神経や血管が圧迫されること肩や腕に起こる症候群」のことをいいます。
胸郭とは、胸の重要な臓器である心臓や、肺、大血管などを支え保護する骨格（肋骨・胸骨・胸椎など）のことです。
そして出口とは、首から腕に行く神経や血管が通る「胸郭周囲の狭い隙間」のことです。
胸郭出口症候群の症状
この隙間の部分が何らかの原因で神経や血管を圧迫すると様々な症状を引き起こします。
このような部位で神経や血管が圧迫されると・・・
- 肩～背中のこり
- 腕のしびれ、脱力感、痛み
- 腕の冷感
などを引き起こします。
これらの症状の特徴は、首の動きによる増悪はなく、腕をあげたり肩を圧迫することで症状の増悪が起こることです。
電車のつり革をつかんでいられない、洗濯物を干すときに痛む、肩掛けバッグを担ぐと痛い・・・という方は要注意です。
これらの症状の多くは、画像検査で異常が現れることはありませんが、「どんな時に症状が起こるか？」や「腕の動きで脈動が変わるか？」などによりで胸郭出口症候群を見つけることができます。
胸郭出口症候群の鍼灸治療
鍼治療は、神経や血管を圧迫している部位を直接刺激し、筋緊張を緩め、圧迫が緩和して症状を改善します。
肩こりだけでなく腕のしびれや痛みがある方、その症状が腕の動作などによって増悪する方はもしかしたら胸郭出口症候群かもしれません。
そのような症状にお困りでしたら是非鍼灸治療を受けてみてください。
