産後うつとは?
産後うつは、産後3ヶ月以内に発症することが多く「気分が落ち込みやすい」「自分を責めてしまう」「食欲がなくなる」「眠れない」などの症状がみられ、約10人に1人の割合の罹患率と言われています。
産後はカラダへの負担も大きいですが、取り巻く環境の変化も含めてメンタルへの負担も非常に大きいです。
大きな不調を感じていなくても、心身ともにケアすることがとても重要です。
<産後うつの原因>
産後うつは、出産によりホルモンバランスが乱れてしまうことと、育児に対する不安や環境の変化といったストレスなど2つが主な原因と考えられています。
下記グラフに示されているように、出産後は女性ホルモンがほぼゼロに近くなることがわかっています。
(参照:https://www.kireilife.net/contents/kyushuouen/hotinfo/53-23.html )
女性ホルモンの中でもエストロゲンは幸せホルモンと呼ばれるセロトニンとの関連性が高いとされており、産後エストロゲンの分泌が低下することでセロトニンの機能も低下し精神的な不安定性が生じるのではと考えられています。
また、セロトニンという観点で考えた場合セロトニンなどの神経伝達物質を作り出すのには、鉄を多く必要とします。
しかし、出産時には多くの血液を排出し、産後授乳によっても体内の貯蔵鉄を多く消費します。そのため、鉄不足になりやすい状況からセロトニンの合成がうまく出来ずメンタル面に影響する可能性も考えられます。
産後うつになりやすい人の特徴
一般的に下記のようなタイプ、気質の方は産後うつになりやすいと言われています。
- 真面目で責任感が強い
- 完璧主義
- 頑張屋さん
- 1人で抱え込んでしまう
産後で心身とも負担がかかっている時に育児を1人で頑張りすぎてしまう気質の方は要注意です。
また、気質だけでなく金銭的な不安や家族や親族などサポートしてくれる人がすぐ近くにいないなど環境的な要因も大きく関わっています。
産後うつ対策
産後うつになりやすい人の特徴からわかる様に『頑張りすぎない』『周りを頼る』がとても大切になってきます。
*体力と気力の回復を徹底
疲れたら無理せず休んでください。出産という大仕事を成し遂げた自分を甘やかせるくらいでちょうど良いです。
*たまには自分にごほうびを
出産したら赤ちゃん中心の生活になると思いますが母であると当時に1人の女性で人間ですので、ときには育児を家族にお願いしてお友達と会って楽しい時間を過ごしたり、鍼灸治療・エステ・映画・ショッピングetc,,,1人時間を満喫するのも良いリフレッシュになります。
*家事・育児は手を抜いたって大丈夫
両方完璧にこなそうとしてしまうと心身ともに疲れちゃいます。
多少散らかっていても死にはしません笑 元気のある時に片付ければ良いし、ちょっと疲れてる時はご飯は出来合いの物を食べたって良いんです。
上手に手を抜いていきましょう。
*家族の協力は必要不可欠
お母さんが1人で頑張ろうとしちゃう傾向がまだまだ強いですが、旦那さんや家族など周囲にお願いできる事は上手に頼っていきましょう。周囲のサポートが必要だけど家族にお願い出来ない時は、家事代行サービスのようなものの利用を検討しても良いと思います。
出産後はご自身が思っている以上に心身ともに負担がかかっている状態です。
『無理をしない』ことを意識して過ごして欲しいと思います。
次回、産後うつにおける鍼灸治療についてお伝えしていきます。