妊娠中の頭痛の症状、病院の治療と鍼灸治療

コロナ後遺症治療
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妊娠中の頭痛

 妊娠中に起こる頭痛は、その頭痛の種類としては一般的な頭痛と同じで大きく分けるとふたつあります。ひとつめは片頭痛・偏頭痛ですが、これはホルモンバランスの変化で起きる事もあるため妊娠してから始めて起こる場合もあるとされています。ふたつめの緊張型頭痛は妊婦特融という事はあまりありませんが、妊婦の場合に物理的にお腹が重く、背中が張ったり、肩頚がこったりしやすいため、緊張型頭痛も起きやすい可能性があります。

1.片頭痛・偏頭痛

 日本での片頭痛患者は8.4%とされ、男性3.6%、女性12.9%で女性に多い疾患です。片頭痛(偏頭痛)の原因として脳の過敏性が考えられていて、頭部の血管が拍動する動きに合わせたズキンズキンとした痛みや目の奥が痛いなど耐え難い痛みを感じることが知られています。近年最も有力だと考えられている原因は、脳の硬膜に分布する血管に炎症が発生して、関係する三叉神経が刺激されて頭痛につながっているというものです。鍼灸治療が片頭痛(偏頭痛)に効果的な理由として、三叉神経の興奮をおさえる働きがあると考えられ、後頭部や首肩の筋緊張の緩和とともに片頭痛(偏頭痛)予防も期待できます。 

2.緊張型頭痛

 日本での緊張型頭痛患者は22.4%で、男性18.1%、女性26.4%で女性に多く慢性的な疾患です。緊張型頭痛の原因として、筋肉の過剰な緊張が挙げられ、主には首肩や頭部の筋緊張からくる症状とされています。精神的な緊張やストレスもその原因のひとつと考えられており、生活習慣や生活環境からの影響が強い事でも知られています。鍼灸治療が緊張型頭痛に効果的な理由として、皮膚や筋肉にあるレセプターと呼ばれる器官が鍼灸治療により刺激されると、間接的に皮膚や筋肉の血流改善につながり、緊張型頭痛の大きな原因とされる首肩や頭部の筋緊張が緩和されます。また定期的な鍼灸治療により、片頭痛(偏頭痛)と同様に頭痛の予防にもつながります。

妊娠中の頭痛が起きている時の身体の状態

 鍼灸治療から見た場合に、妊娠中の頭痛が起きやすい身体の状態として多いのは、下半身が冷えている場合です。通常、妊婦さんは身体があつい場合が多く、妊娠した途端に冷え性が治る方もいます。しかし、頭痛で鍼灸治療にいらっしゃる方の7割~8割は下半身の冷えがあります。下半身と上半身の熱量のバランスが悪くなって頭痛がおきる場合があります。

妊娠中の病院での頭痛治療

 妊産婦の場合、服薬できる頭痛薬はほとんどなく、アセトアミノフェンという薬が処方されます。アセトアミノフェン以外の薬は使うことができないため、効かない場合は手がありません。

妊娠中の頭痛への鍼灸治療

 妊産婦の頭痛治療には、その手段が極端に少ないため、妊産婦にも安全性の高い鍼灸治療は世界でも注目され研究が進められています。

 コクランという世界中の医療に関わる論文を評価し、その情報を整理して発信している国際的な非営利団体があります。コクランレポートは質の高い医療情報として、世界中の医療従事者がその情報を用いて医療にあたっています。そのコクランレポートの中で頭痛に対する鍼灸治療の評価をまとめると、

  • 妊娠または妊娠の可能性がある患者の頭痛に対して鍼灸治療は有用である
  • 片頭痛(偏頭痛)の予防に鍼灸治療は有用である
  • 頭痛薬などの治療薬を用いることが出来ない患者に鍼灸治療は有用である
  • 薬物療法以外で頭痛の治療を希望する患者に鍼灸治療は有用である
  • 明らかな精神的ストレス下にある頭痛患者の薬物療法との併用に鍼灸治療は有用である
  • 今まさに頭痛がある時の治療に鍼灸治療は有用である 
  • 薬物治療よりも鍼灸治療の方が効果的な場合があり長い目で見ると費用対効果が高い

このように評価されており頭痛の治療への鍼灸治療の有用性が世界的にも、医療の中でも認められています。

妊娠中の頭痛のセルフケア

 妊産婦の場合、あまり運動しなくなります。普段から運動習慣のない人は特に運動量が減る傾向にあります。ですが、適度な運動は必要です。運動といっても体操程度で構いません、妊婦さんもストレッチはしても大丈夫ですし、ラジオ体操なども出来る範囲で行うと良いです。

 また、頭痛で鍼灸治療に来院される多くの方は下半身の冷えがあります。冷えに対する考え方は3つ。

1.保温 

 読んで字のごとくですが、重ね着や常時靴下をはくなどがこれにあたります。ただし保温は熱を外に逃がさない工夫であり、外からの冷えを防ぐ工夫です。これは体熱がある事が前提になっています。つまり、いくら保温したところで元々冷えている場合にはそれ以上の放熱は防げるが温まる事はあまりありません。保温はとても大事ですが身体に熱量がある事が前提になります。

2.加温

 熱を外から加えることです。お風呂に入る、お灸をする、なにかで温めるなどがこれにあたります。加温して保温すればある程度の熱を保つことができますし、定期的に加えていくと底上げはされていく事が多いため有効です。しかし、自分の身体から熱量が生まれているわけではないので、定期的に加え続ける必要があります。

3.産熱

 自分の身体から熱を生みだすことですが、これは主として運動で、その補助として胃の状態が挙げられます。ラジオ体操などの簡単な運動をして、自分の身体の中から熱を生みだすことが最も効率的です。また胃が健やかであれば、産熱しやすいです。食べ物はカロリーと表記されますが日本語に訳すと熱量とされます。胃などの消化器系が十分に機能していれば熱量は生み出しやすいといえます。

YI’N YANGの鍼灸治療

 YI’N YANGの鍼灸治療は、治療による心地良さを重視しています。近年の研究で、心地よさを伝える神経(LTM-C)は優しく穏やかな鍼灸の皮膚刺激によって最も良く働くことが考えられるようになりました。優しい穏やかな鍼灸によって心地よさを伝える神経が良く働き、オキシトシンやドーパミンと呼ばれるホルモンが放出される可能性があります。このドーパミンは身体機能、運動、学習、感情、意欲、ホルモンの調節など多くの生命活動に関与しており、オキシトシンは幸福感を高めたりストレスの軽減に関与しています。心地よい鍼灸治療は、これらの神経やホルモンが関与して身体の症状を減らしたり取り除いたりします。鍼灸治療の元来もつ痛みの治療効果と、心地よい鍼灸治療による治療効果で鍼灸治療の良さを最大限に引き出します。

横山奨 著者:横山 奨(YI’N YANG GINZA)

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