こんにちは!
暑い日が続いて永遠に秋が来ないのではないかとハンドタオルを握りしめている中村です。
とは言いつつ、最近は日が落ちるのも早くなってきましたね。
季節の変わり目はすぐそこまで来ています。
さて、季節の変わり目に注意したいことの一つに「自律神経の乱れ」があります。
今回はこの「自律神経」そして「自律神経失調症」についてお話ししたいと思います。
自律神経が実際どんな働きをしているのかを改めて知ると、今まで以上に自分の身体を労わる気持ちになるかもしれません。
そもそも自律神経って?
神経には「中枢神経」(脳と脊髄)と「末梢神経」(身体中に張り巡らされている)があります。
そして末梢神経は自分の意志で身体を動かす「体性神経」と、自分の意志とは関係なく身体の機能を調整する「自律神経」に分けられます。今回取り上げるのはこちらです。
今回の主役「自律神経」は、交感神経と副交感神経という反対の働きをする神経に分かれています。
交感神経はアクセル・副交感神経はブレーキとよく言われますね。(ちなみに私はライオンを目の前にした状態が交感神経優位の状態だ!と学校で教わりました。その反対が副交感神経優位の状態だから、とにかくライオンをイメージするんだ!と。極端…)
この自律神経は、呼吸・血液循環・体温調節・消化・排泄・生殖・免疫など、その時々の状況に合わせて、自分の意志とは関係なく24時間365日働き続けています。休みなくです。そして交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、身体に様々な不快な症状が現れてくるのです。
どんな症状が出てくるの?
自律神経は全身の器官の調節をしているので、
- 全身倦怠感
- めまい、ふらつき
- 頭痛
- 胃の痛み
- 動悸
- 肩こり
- 関節の痛み
- 便秘、下痢、頻尿、残尿感
- 生理不順
- 発汗
- イライラ
- 不安
- 不眠
- 集中力や記憶力の低下
など多岐にわたり、複数の症状が同時に現れることもある為、個人差があります。
日常によく起こりがちな症状なので、ちょっと疲れているから…と特にケアもせず過ごしてしまうかもしれませんね。
原因も様々です。
不規則な生活や人間関係、仕事でのプレッシャーなどの精神的ストレスや過労、季節の変わり目、光や音、温度や湿度、慢性的な寝不足など。
更年期障害では女性ホルモンの分泌が減ってしまい、それが誘因になることもあります。
超ストレス社会の今、ストレスの感じ方も人それぞれ。解消できずに溜まってしまったものの影響が心身の弱っている部分に現れてしまってもおかしくありませんよね。
え、自律神経失調症って疾患名じゃないの?
そうなんです。医学的には特定の疾患名ではないんですね。では何なのか。
簡単に言ってしまうと、交感神経と副交感神経の2つのバランスが崩れた状態を意味する慣用表現です。色々な検査をしたけれどこれといった原因が見つからなかったり、検査結果からは実際に現れている症状の重さが説明できなかったりする場合、自律神経失調症の可能性が考えられます。
(その他、身体疾患に伴う自律神経症状などもあるので鑑別が重要になるものもありますが、これはまた別の機会にしたいと思います!)
じゃあ、どんな治療をするの?
もし原因として何かの身体疾患があるような場合は、それに応じた治療をします。
しかし心身のストレスなどが原因として考えられる場合は、できる限り環境や生活のリズムを整えたり、運動、十分な睡眠をとることや日頃の習慣を改めることなども重要になります。
対症療法として自律神経調整薬や抗不安薬、睡眠薬などの服用もありますが、依存性の問題などもありますし飲まないでいいならその方がいいですよね。
はい、ここで鍼灸の出番です。お待たせいたしました。
自律神経失調症の治療として鍼灸を用いた研究や報告はたくさんあります。
心拍数の研究では瞬間的な変化には鍼が効果的で、長期的な側面では灸の方がより効果的であるというものもありました。
前述したように、自律神経失調症は原因も症状も人それぞれです。
鍼灸はその人のその日の身体の状態に合わせて治療します。局所ももちろんですが、身体全体のバランスを整える治療です。
今は交感神経優位の方が多いと思います。
私もずっと舞台などで人前に立つ仕事をしていたので、どうしても交感神経が優位になって主に睡眠に問題を抱えていました。今でもなかなか寝付けないことがあります。
でも鍼灸ってすごいんですよね。完全に私の体験になってしまいますが、鍼灸治療を受けた日はすんなり眠れるし、睡眠の質もいいんでしょうね、次の日の目覚めが違います。
YI’N YANG の鍼と灸はとても優しく、寄り添ってくれるような治療です。初めて治療を受けた時、心地よさにびっくりしました。
頑張り屋さんの方にも、今は頑張りたくない方にも鍼灸はおすすめです。病院に行くまででもないけどなんとなく調子が悪い、そんな時にも、いや、そんな時こそおすすめします。
長い夏の疲れを癒して食べ物の美味しい秋を迎えましょう!(秋すっ飛ばして冬かもしれないけど)
著者:中村