前回のコラムはこちら(「触れる」ということ〜原始的な行為・隠された欲求〜)。
こんにちは。
触れることについて調べる中で、私自身が以前から ふんわり気になっていたけれど特別調べるまでもなかったこと にも遭遇したのでライトに書いておきたいと思います。
これ、疑問に思ったことありませんか?
- なぜかここだけ産毛が濃い気がする・・・
- あれ、こんなとこに生えてたっけ・・・
ご自身やお子さんご友人など、そう思ったこと、ありませんか?
わたしは、あります。
「触れる」の本編で少し小難しい神経について書いたのですが、この謎の産毛にもC線維が関わってきます。
感覚を伝える神経の中に「C線維」というものがあります。
主には温覚や鈍痛を伝える神経ですが、一部のC線維には人に優しく触れられた時にだけ快感として伝わるものがあり(毎秒3~10㎝の速さ、400~800gの圧力で触れる)、さらに秒速5㎝では副交感神経優位・秒速20㎝では交感神経優位になるという報告があるんですね。
と記載していた、C線維です。
このことについて書かれていたのは、主に摂食障害や発達障害・認知症の身体接触についての論文だったのですが、この他にも皮膚感覚が鈍かったりどこかに問題がある場合に起こりうる事だと思います。
では、どういうことか。
産毛の位置は、C線維が密にある部分と一致しているとされています。
例えば摂食障害の場合、
① 生命の原動力である食事が体内に入ってこない
↓
② 身体が危険を察知
↓
③ 心地よさや安心感がほしい
↓
④ C線維を刺激するために産毛に触れてもらいたい
↓
⑤ 産毛が濃くなる
簡単に書くとこんな感じです。安心感を得るためにより多くの刺激を受けられるように身体が変化するんですね。
全てにおいてこれが当てはまるのかと言えばそうではないでしょうが、一つの現象としては納得するものでした。
慢性的な腰痛の方の腰部に産毛が多く生えていたり、皮膚の色が変わっているのもそういうことなのかもしれません。
ほう、年齢でも違うのね
これも興味深いなと感じた&どうなっていくのだろうかと感じたことなのですが。
日本で年齢別に行った意図的なタッチングの研究で、65歳以上の高齢者では「気持ちが良い」という回答がほとんどだったのに対して、若者(21、22歳)では「何も感じない」や「不快を感じる」などの否定的な回答が半数以上でした。
(私が二十歳の頃はマッサージが好きでよく行ってたよなー)
もちろん環境や個人差があると思いますが、やはりインターネットやSNSの普及で人との関わり方や距離感が変わってきているからなのかな、と。
コロナを経てまた変化しましたしね。
だとしても、人に触れてもらう というのは私たちが生まれながらにして持っている欲求で、生きていく上でとても大切なことです。
触れる事だけで治療になることもあります。
日本ではなかなか積極的にスキンシップをとることが少ないかもしれませんが、ご家族やご友人、恋人など、大切なひととのコミュニケーションとして是非触れ合ってみてください^^
私はYI’N YANGでお待ちしております!
著者:中村