コロナ後遺症による倦怠感改善のカギはミトコンドリア!?

美容鍼を受けた患者さんの声

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症として、多くの人々が倦怠感に悩まされています。この倦怠感は、ミトコンドリアの機能低下と密接に関係していることが最新の研究で明らかになっています。この記事では、コロナ後遺症による倦怠感の原因としてのミトコンドリアの役割について解説します。皆様が健康を取り戻すための一助となれば幸いです。

目次

コロナ後遺症とは?

コロナ後遺症の概要

新型コロナウイルス感染症から回復した後も、多くの人がさまざまな後遺症に悩まされています。これらの後遺症は「ロングコヴィッド」または「ポストコビット症候群」とも呼ばれ、主に以下の症状が報告されています。

  • 倦怠感
  • 呼吸困難
  • 関節痛
  • 頭痛
  • 集中力の低下
  • 睡眠障害
  • 食欲減退

などその他にも多岐にわたり、症状の程度も個人差がかなりあります。

倦怠感の具体的な症状

コロナ後遺症の倦怠感は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した後も続く、強い疲労感や無力感を指します。この倦怠感は、多くの患者が訴える主要な後遺症の一つです。
倦怠感の具体的な症状は、極度の疲労感や無力感が続き、日常生活に大きな支障をきたします。朝起きても疲れが取れず、簡単な家事や仕事でもすぐに疲れてしまいます。集中力や注意力が低下し、記憶力も減退します。また、身体の重さや筋肉のだるさを感じることが多く、通常の休息や睡眠では回復しないため、慢性的な状態が続くことがあります。

コロナ後遺症による倦怠感とミトコンドリアの関係

コロナ後遺症に関する研究は世界中で行われており、分かってきたこともありますが後遺症による倦怠感のメカニズムは不明であり治療法は確立されていません。そんな中、オランダ・アムステルダム大学の研究チームは、新型コロナ後遺症における※PEM発症の誘導に、筋組織においてミトコンドリアの機能が低下していることを報告しました。(文献1)

ミトコンドリアはエネルギー産生する器官なので、機能低下が倦怠感との関係があることが推察されます。

(文献1)
Muscle abnormalities worsen after post-exertional malaise in long COVID、 Appelman B et al. Nature Communications vol. 15, Article number: 17 (2024)

※.労作後倦怠感(PEM: Post-exertional malaise):軽い労作後や、ストレスのあと、5時間〜48時間後に急激に強い倦怠感が出てしまう、という症状のこと。

ミトコンドリアとは?

ミトコンドリアの基本概念

ミトコンドリアは、細胞の中に存在する小さな細胞小器官で、エネルギーの生産に重要な役割を果たしています。イメージとしては、原子力発電所のような器官で常にエネルギーを生産してそのエネルギーを使って身体を動かして私たちは生活しています。

参照:https://kenko.sawai.co.jp/theme/202106.html

ミトコンドリア機能低下になり得る要因

ミトコンドリアの機能低下は、細胞が十分なエネルギーを生成できなくなることを意味します。これにより、全身の細胞がエネルギー不足に陥り、倦怠感を引き起こしていると考えられています。

前述したように、コロナ罹患後にミトコンドリアの機能が低下して倦怠感を感じる方が多くいらっしゃいますが、そのメカニズムは分かっていません。

そこで、ここでは一般的なミトコンドリアの機能低下の原因を紹介します。

  • ビタミン、ミネラルの不足:ビタミンB、鉄、マグネシウム、CoQ10、グルタチオン
  • 有害重金属の蓄積:水銀等の蓄積
  • 腸内細菌の乱れ:リーキーガッド、腸内カンジダ
  • 低血糖

などがミトコンドリアの機能低下の要因と言われており、これらをケアすることが倦怠感改善のカギになるのではと推察しています。

ミトコンドリアを活性させる方法

上記では、栄養的な側面でお伝えしましたが食事や栄養以外のアプローチでもミトコンドリアを活性化を促す方法がいくつかあるのでお伝えします。

ただ、ここでお伝えする活性化方法も一般論ですので必ずしもコロナ後遺症の方にとって適切とは限りません。

1.適度な運動

  • 有酸素運動: ジョギング、サイクリング、ウォーキングなどは、ミトコンドリアの生成と機能促進。
  • 高強度インターバルトレーニング(HIIT) : 短時間で高強度の運動を行うことで、効果的にミトコンドリアを活性化
  • 筋力トレーニング: 筋肉を鍛えることで、ミトコンドリアの密度が増加し、エネルギー生産性が向上します。

2. 生活習慣

  • 十分な睡眠: 質の良い睡眠を集めることで、ミトコンドリアの修復と再生が促進されます。
  • ストレス管理: 瞑想、ヨガ、深呼吸などを取り入れ、ストレスホルモンの影響を軽減し、ミトコンドリアの機能を維持。
  • 断続的な断食: 断続的な断食(インターミッテント・ファスティング)は、ミトコンドリアの新生を促進します。

3. 環境要因

  • 低温暴露: 冷水シャワーや氷風呂などの低温暴露は、ミトコンドリアの活性化を促進します。
  • サウナと赤外線サウナ: 血行を改善し、ミトコンドリアの機能向上。

まとめ

ミトコンドリアの活性化には様々なアプローチがあることが分かっていただけたと思います。ただ、前述したようにコロナ後遺症の方の症状の程度や場合によっては適切なアプローチでないケースもあります。取り入れられる方法を取り入れつつ、上記のようなアプローチが出来ない段階での回復のサポートとして鍼灸治療が有効であると考えています。

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