著者:葉月(YI’N YANG GINZA)
早速ですがタイトルは言いすぎたかもしれません。でもヒーローになるのに鍼灸がおすすめなのは本当です。スパイダーマン・ノーウェイホームを観てからスイッチが入りMCU(※1)作品を2周しました。葉月です。
観ましたか?最高でしたよね??
観てませんか?そもそもMARVELにご興味ないですか??
でもアメコミのヒーローや漫画の主人公みたいな『やり遂げる強さ』。憧れますよね。というか必要ですよね???このストレス社会に…!
- ヒーローになりたい方
- 別にアベンジャーズになりたくないけどスーパーパワーに興味がある方
ちょっとだけお時間をください。
既に超人の方はおそらくご存知の内容かもしれませんので確認程度にご一読ください。
※1 マーベル・シネマティック・ユニバースの略。MARVELというアメコミのレーベルの実写映画化シリーズ。MCU作品は同一の世界で繋がっており、それぞれの作品がお互い関係しています。現在27作品公開中。
強さの秘密は瞑想と明確な敵(目的)
MCU27作品を2周、MCU以前のアメコミや別のレーベルのヒーローモノ、なんならヒーロー関係ない映画にも遡った私はあることに気がつきました。
『パワーアップ前に東洋で修行または治療しがち』
です。
観たことありませんか?挫折したり、敵のアジト乗り込む前にチベットや謎の寺、謎の老人に指導を受けたり、山に籠る洋画の主人公を…あと闘う前に目を閉じて呼吸整えてる主人公…あれはほぼ瞑想です。
MCUには天才外科医から魔術師に転向というとんでもヒーローがいますが、彼も事故で両腕の自由を失い、現代医療に見切りをつけ奇跡を求めチベットへ向かいます。そこで師匠を見つけ「自分で自分を直すチカラ」に目覚めるべく東洋医学の勉強や修行に励むことになり…最終的につよつよ魔術師となり自分の腕どころか世界を救います。
MCU以外で言えばセガールの古い映画、「ハード・トゥ・キル」で思い切り鍼灸治療受けています。7年間の昏睡から目覚め、身体の感覚を取り戻すためにトレーニングしそのメンテナンスですね。そう言えば「マトリックス」でもネオの衰えた筋肉を回復させるために電極を繋いだ鍼の様なものが登場していましたね…?
なぜ東洋思想や医療に頼ってくるのかも論じたいところですが、本日はその中でも「瞑想」に焦点を当てます。
集中を高める「瞑想」
さて『パワーアップ前に東洋で修行または治療しがち』ヒーローが行う修行として武術などが目立ちますが、高確率で瞑想も行っています。というか修行とかしないヒーロー達もだいたいやっています。目を閉じて呼吸を整えて…集中力を高めて決戦に望みます。ストレンジ先生に至っては浮くほど瞑想で集中力を高めています。
MCU以前だとブレイドで牢屋に入れられた主人公が周りの囚人無視して瞑想…急に訪れたハプニングにも慌てず騒ぎに乗じて脱出します。(そもそも刀や空手の型使ってるのでやっぱりアジアのどこかで修行したんですかね…?)
「瞑想で集中力UP」「マインドフルネスでストレスフリー」
最近よく聞く様になりましたが、集中力が上がると何がいいのでしょうか?
瞑想すると私たちに何が起きるのでしょうか?
集中とは切り捨てること
なぜ経営者の方やスポーツ選手、ヒーロー達は集中を必要とするのでしょう。「集中力がある」とはどんな状態だと思いますか?
集中とは何かひとつのものに意識をむけている状態です。それには「選択」が重要になってきます。一体何が大事で、何をすべきなのか。目標設定が早く、目標達成のための手段が明確に絞れることが「集中力のある」状態です。
意識がいろんな方向に行っていると「迷い」が生じます。思考のマルチタスクによるものです。その迷いが身体や脳の決定を鈍らせ、一瞬の判断の世界で闘う人間に取っては命取りになるのです。ヒーローはしくじったら基本死、なんなら自分だけでなく世界の死ですからね…!集中大事です。
脳の状態で言えば、前頭葉という論理的思考や意思決定など人間らしい活動を司どる部分にα波とθ波という信号が確認できます。α波はリラックスしている時、θ波は眠る直前の深いリラックスの時にみられる信号です。リラックスというのが「切り捨てる」ことには大事です。ストレスがかかった状態では正しい判断が下せないのです。瞑想ではこのリラックスした脳を作り出すことが可能です。
他にも瞑想はいいことだらけ
生産性が上がる
前述した集中力の賜物ですね。
社会性が上がる、ストレスに強くなる
前頭葉の中には前頭前野と呼ばれる部分があり、ここは扁桃体という感情に関係が深い脳のコントロールを握っています。ここが興奮していると不安や怒りなどが強くなり冷静さを失います。ですがリラックス状態になれば感情を分析・受容しやすくなり、自己統制力や共感力が上がることで人間関係や仕事のストレスに効果的との研究もあります。
セロトニンでハッピーに
瞑想によって幸福ホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌されることがわかっています。自己肯定感、幸福感の上昇により精神的ストレスに効果的です。ストレスによる負荷は精神的苦痛だけでなく、自律神経に作用し痛みや不快感、機能不全として現れます。ストレスの緩和は身体の苦痛緩和でもあります。
他にも記憶力UP、創造性UP、脳の灰白質密度上昇による認知機能低下防止…
万能すぎですよね。こぞってヒーロー達が目を閉じる訳です。
しかし落とし穴があります。
瞑想、簡単そうに見えて実は難しいです。
今まで挙げた様な効果、そして脳の状態を瞑想で作りだせるのはごく僅かな訓練された人間なのです。ある論文では集中状態の脳を瞑想で作りだせたのは7名中2名。別の実験でも経験年数や個人差などの影響が示唆され、一番瞑想で集中している脳波を計測できたのは僧侶の方です。(それはそうであって欲しい!)
参考:瞑想時脳波の特徴抽出と集中との関係性 佐藤 光一郎, 工藤 卓
気功および瞑想中脳波の α 波周波数変化と θ波 河野貴美子、 石継明、 段立葉
そこで鍼灸です!!
やっと出てきましたね、唐突に!瞑想は万能ですが、それこそ修行や練習による熟練が必要です。まあそうでなければ出家する必要ないですもんね…そして何より「自発的」であることが求められます。ヒーロー達はね…大抵明確な敵がいます。だいたい大事なひとが人質か、殺されたか、または世界がかかっていますので強い殺意と気合を持って自発的に努力が可能なのです。
しかしこの令和において手足もげようとも倒したい相手…おりますか?疲れてると正直、頑張りたくないですよね…?
ならば!鍼灸です!
鍼灸治療によって
- 前頭葉にα波信号
- セロトニンの分泌
- 脳への血流UP
が確認されています。瞑想で得られる効果と似ていませんか???そう、受動的に!横たわっているだけで!あの万能な瞑想と同じ様な脳の状態になれるのです!!
倒さなきゃならない敵がいるけど疲れてそれどころではなかった方、最近頭の中ごちゃごちゃだったなあという戦士の方、朗報です。
修行しなくてもスーパーパワーが手に入ります…!
目から光線出したり、魔術使えたり、蜘蛛の身体能力が備わったり。それらがあっても結局は使う側の問題です。ヒーロー達の真のスーパーパワーとはその集中力のことです。自分には何ができて、何をすべきなのか理解しやり遂げる力のことです。
鍼灸を受けた後の思考は冴えています。ぜひ決戦を控えた皆様(?)におかれましては、プロの手を頼ってハッピーエンドを迎えていただき、末長く続編を紡いでいただきたく願っております。
もちろん、毎日10分でも瞑想の練習をコツコツ行うことでも、ちょっとずつ確実にスーパーな自分に近づいて行きますよ。鍼灸はご自身のため都合よくご利用ください。