コロナ後遺症の食欲不信に関する鍼灸治療の効果
コロナ後遺症の症状のなかに「食欲不信」があります。一番多いのは倦怠感ですが、胃などの消化器系の症状が多いのもコロナ後遺症の特徴です。
胃酸や食べ物などの胃の内容物が食道に逆流することによって起こる逆流性食道炎とともに、コロナ後遺症の消化器系症状のひとつとされています。
食欲不振はコロナ後遺症に限らず鍼灸治療が有効であるという報告は以前からあり、食欲不振に有効な治療薬がないことから、東洋医学である漢方や鍼灸で治療する事の多い症状です。
また飽食の現代では考えられないことですが、江戸時代以前は「食べれなければ命に係わる。」ほどのことでした。
ですので東洋医学ではいかに食事を摂れるか、いかに美味しく食べれるか、いかに栄養を取り続けられるかが重要でした。
胃腸の調子が悪くなるのは一大事、実は東洋医学は胃腸不調にとても強い医学なのです。ただ食欲不信や食べれない事を評価するのが難しく、その改善というのも個人の主観によるところが大きいため、なかなか研究にはなりません。
鍼灸治療では治療後に食欲が増すことが多く、美味しく食事をとれる事が多いです。これは胃などの消化器系の蠕動運動という消化吸収の働きが鍼灸治療により活発になるためとされています。
鍼治療が有効であったCOPDの1症例
(鍼治療と他療法の併用による逆流性食道炎の系統的評価)
https://is.jrs.or.jp/quicklink/journal/nopass_pdf/043050289j.pdf
この論文は慢性閉塞性肺疾患(COPD)という病気に対して鍼灸治療が有効であったという論文です。この論文は日本呼吸器科学会でとても評価され、近年の鍼灸研究で評価の高い論文のひとつです。
この論文の中で、鍼灸治療は慢性閉塞性肺疾患(COPD)にともなう食欲不振にも効果があったとしています。患者さん本人が「食欲が出てきた」とコメントがあるなど、重い病気であっても経過がとても良好です。
これらの論文や鍼灸の特性は、コロナ後遺症による倦怠感や逆流性食道炎に対する鍼灸治療と合わせて、食欲不振に鍼灸が有効であることを示しています。
コロナ後遺症の食欲不信に関する鍼灸治療
ベーシックな治療頻度としては、1週間に1度の鍼灸治療を2ヶ月ほど続けるとコロナ後遺症の症状が軽減されることが多いのが、YI’N YANGでのコロナ後遺症に対する鍼灸治療の傾向です。
まずはお身体の状態を確認させていただき、どんな鍼灸治療の方法がフィットするかを治療経過をみながら施術者とご相談いただき、少しでも不具合なく生活できるようにみなさまを全力でサポートいたします。
コロナ後遺症に関する情報はこちらのページをご参考に。
https://yinyang-health.com/category/column/covid-19
最新のコロナ後遺症 (新型コロナウイルス感染症の後遺症) に関する詳しい情報はヒラハタクリニックHPをご覧ください。
https://www.hirahata-clinic.or.jp/covid19/
横山奨