鍼灸学校には、多くの人々が鍼灸師を目指して入学しています。では、鍼灸学校でなにを学ぶのでしょうか？鍼灸学校に入学する目的は何なのでしょうか？今回は、そんな疑問にお答えします。
鍼灸学校でなにを学ぶの？
鍼灸学校では、鍼灸師に必要な知識や技術を学びます。主な科目としては、以下のようなものがあります。
【基礎科目】
・解剖学
解剖学は、身体の構造と機能を研究する学問で、主に人間の身体を対象とします。死体や生体を用いた研究が行われ、医療や生命科学分野において重要な役割を果たしています。
・生理学
生理学は、生物の身体がどのように機能しているかを研究する学問で、細胞・組織・器官・全身レベルでの機能を取り扱います。身体の機能や代謝、神経・ホルモン・循環などのシステムを理解することで、健康や疾患の治療法の開発に貢献しています。
・病理学
病理学は、病気の原因・病態・組織変化を研究する学問で、疾患の発生・進行・治療を理解するための情報を提供します。組織や細胞の異常や病気のメカニズムを解明し、予防や治療法の開発に役立っています。主に病理解剖や組織診断が行われます。
【鍼灸科目】
・経穴学
経穴学は、中国医学における経絡と穴位の理論を基盤とした学問で、人体表面にある特定の部位（穴位）に鍼や指圧を施すことによって健康を維持するための方法を研究します。経穴の刺激により身体の調整が行われ、身体の機能を改善し、病気の予防や治療に効果があるとされています。近年は科学的研究が進んでおり、臨床医学や健康維持、美容などの分野で広く応用されています。
・鍼灸治療学
鍼灸治療学は、中国医学に基づく鍼や灸、マッサージなどの手技療法を用いて、身体の不調や病気を治療する学問です。経絡や穴位、気・血などの理論を基盤とし、身体全体を調整することで自己治癒力を高め、健康を維持することを目的としています。臨床現場では、痛みやストレス、生活習慣病、精神的な問題などに対して効果があるとされています。また、現代医学との統合や、科学的根拠に基づく研究が進んでいます。
・東洋医学
東洋医学は、中国医学や漢方医学、鍼灸、気功、ヨガ、アーユルヴェーダなど、東洋の伝統医学の総称で、体の不調や病気を治療するために、食事や運動、手技療法や薬草、気や心など、自然療法的手段を用いて、身体と心をトータルに調整することを目的としています。東洋医学は、西洋医学とは異なる考え方や理論、治療法を持っており、近年では西洋医学との融合や補完的な位置づけが進んでいます。
・鍼灸医療技術
鍼灸医療技術は、鍼や灸、マッサージなどの手技療法を用いて、身体の不調や病気を治療する技術で、東洋医学に基づいています。経絡や穴位、気・血などの理論を基盤とし、身体全体を調整することで自己治癒力を高め、健康を維持することを目的としています。鍼灸師は、問診や触診などを行い、患者さんに合った施術を行います。具体的な施術方法は、鍼を刺す、灸をする、指圧をする、マッサージをするなどで、痛みやストレス、生活習慣病、精神的な問題などに対して効果があるとされています。
・鍼灸臨床実習
鍼灸臨床実習は、鍼灸学校などで学んだ鍼灸師志望者が、実際の臨床現場で患者さんに対して鍼灸治療を行い、実践的な技術や知識を身につける訓練のことです。臨床実習では、患者さんの問診や診断、治療計画の立案、実際の施術などを行い、指導医や先輩の鍼灸師からフィードバックを受けながら技術や知識を磨いていきます。また、臨床実習には患者さんとのコミュニケーション能力の向上や、医療倫理や法律などの知識も含まれます。鍼灸師になるためには、一定時間の臨床実習を経験し、国家資格を取得する必要があります。
鍼灸学校に行く目的は？
鍼灸学校に行く目的は、様々な人があります。主な目的としては、以下のようなものがあります。
【鍼灸師として働くため】
鍼灸師として働くためには、国家資格である「はり師」「きゅう師」の資格を取得する必要があります。そのためには、鍼灸学校で学び、資格を取得することが必要です。
【東洋医学に興味があるため】
東洋医学に興味がある人は、鍼灸学校に入学して、深く学びたいと考えることがあります。鍼灸学校では、東洋医学を中心に、鍼灸師として必要な知識や技術を学ぶことができます。
鍼灸の受診時には気軽にご相談ください
上記のように、さまざまな知識、経験を経て鍼灸師になります。
また、YI’N YANG(インヤン)総院長の横山奨は鍼灸学校で非常勤講師を努めています。
受診時には体のこと、ライフスタイルのことなど気軽にご相談くださいね。
