産後うつと似た症状としてよく聞くのがマタニティーブルー
この2つの大きな違いは、治療が必要か必要でないかです。マタニティーブルーは産後うつのように「情緒が不安定」「涙もろくなる」などの症状が出ますが10日前後で自然と回復していきます。一方、産後うつは自然と回復するケースもありますが、治療しないと回復が難しいことが多々あります。
産後うつの鍼灸治療
うつ病の発生機序やメカニズムは分かっていない事が多くありますが、セロトニンをはじめとする神経伝達物質のバランスが乱れたことが影響しているのではないかと考えられています。
鍼灸治療では、鎮痛効果・自律神経の調整にも寄与しセロトニンの分泌を増加させる等の不安やストレス軽減にも作用する事が分かっています。
皮膚に対する刺激が脳に影響するとなるとあまりイメージがしにくいかもしれませんが、発生学的に皮膚と脳はとても関連が深いです。皮膚からの刺激が脳へと伝わり脳を活性化することが分かっています。さらに、皮膚に存在するツボなどの反応点に刺激を与える事で治療をしていきます。
【うつに有効な鍼灸のツボとその作用機序に関する考察】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/53/7/53_699/_pdf
産後うつにYI’N YANG オリジナルの鍼灸メソッドが効果的
産後うつについての調査の1つとして下記の報告があります。
この調査は、病院で出産した場合に比べ助産院でケアを受け出産した女性の方がマタニティーブルーの発生が低かったことや妊産婦のストレス対処能力が高かったという背景から開業助産師さんに調査を行ったものです。
【開業助産師の産後うつを予測する視点とそのケア】
https://core.ac.uk/download/pdf/155247079.pdf
様々なケアがある中の1つとして『身体に触れるケアをすることにより心を解放する関わり』というカテゴリーがあります。
助産院では、マッサージや足湯などをして心地よくしてあげると涙を流しながら苦しい胸の内を打ち明ける方が少なくないとのこと。
東洋医学でも「心身一如(しんしんいちにょ)」という言葉があります。
意味としては、心と身体は繋がっていて相互に影響しあうということです。
助産院でのケアはまさに、身体が心地よく緩み、心も緩んだことをきっかけに悩みなどを吐き出すことができるようになった事がうかがえます。
身体に触れて心地よくケアをする事が産後うつの治療にとても大切なことが理解できたと思います。
身体に触れるケアという点でも鍼灸治療はとても有用です。
また、YI`N YANG のオリジナルメソッドである『無痛鍼』は痛みもなければ鍼特有のひびきもなく心地よくうけられるのが特徴です。
当院の患者様のお声としては、「お風呂上がりみたいにポカポカしてる」「治療中ウトウトした」「優しい刺激でリラックスできた」などとよく言っていただきます。
『無痛鍼』についてのコラムはこちら
産後気持ちが落ち込みやすい方や出産を控えているけど不安が常にあるなど、産後うつの可能性が考えられる場合や予備軍の方は、ぜひYI`N YANGで心地よく身体と心を緩めるお手伝いが出来たら幸いです。